ガラス屋の日常⑭|「網入りガラスなら防犯になりますよね?」と言われる話

ガラス屋の日常⑭|「網入りガラスなら防犯になりますよね?」と言われる話

宇部市でガラス交換のご相談をいただく中で、時々このように聞かれることがあります。

「網が入っているガラスなら、普通のガラスより防犯性が高いんですよね?」

ガラスの中に金属の網が入っているため、見た目には強そうに感じると思います。

しかし、網入りガラスは、基本的に防犯を目的として作られたガラスではありません。

今回は、網入りガラス本来の役割や、防犯ガラス・強化ガラスとの違いについて、ガラス屋の立場から分かりやすくご紹介します。

結論|網入りガラスは防犯ガラスではありません

網入りガラスの中には金属製のワイヤーが入っていますが、侵入を防ぐための格子や鉄筋のようなものではありません。

ガラスが割れたときに破片が脱落しにくい特徴はありますが、侵入者による破壊行為に抵抗することを目的としたガラスではありません。

そのため、「網入りガラスだから防犯対策は十分」と考えるのは注意が必要です。

網入りガラスは何のために使われている?

網入りガラスの主な役割は、火災時にガラスが割れた場合でも、破片が崩れ落ちて大きな開口ができることを抑え、火炎や火の粉の侵入を防ぎやすくすることです。

  • 火災時にガラスの破片が脱落することを抑える
  • 火炎や火の粉が開口部を通ることを抑える
  • 周囲への延焼を防ぎやすくする
  • 割れた破片の飛散や落下を少なくする

建物の場所や窓の位置によっては、防火設備として網入りガラスが使用されていることがあります。

つまり、網入りガラスの中にあるワイヤーは、主に火災時の脱落防止や延焼防止のために入っています。

網が入っていても防犯向けではない理由

網入りガラスは、ガラス内部にワイヤーが入っているため、割れたあとも破片がその場に残りやすい構造です。

ただし、そのワイヤーは、侵入を防ぐための丈夫な格子として設計されたものではありません。

ガラス自体が破壊されることを防ぐものではなく、繰り返し加えられる衝撃や、穴を開けようとする行為への抵抗性能を目的とした製品でもありません。

見た目の印象と、実際の防犯性能は別に考える必要があります。

網入りガラス・強化ガラス・防犯ガラスの違い

網入りガラスと混同されやすいものに、強化ガラスと防犯ガラスがあります。

ガラスの種類主な目的・特徴
網入りガラス主に防火や、破損時の破片の脱落を抑えるためのガラス。防犯を目的としたガラスではありません。
強化ガラス一般的な板ガラスより衝撃に強く、割れた場合に細かな粒状になるよう加工されたガラス。防犯専用ではありません。
防犯ガラス2枚のガラスの間に特殊な中間膜を挟み、破壊や貫通に時間がかかるよう作られた合わせガラスです。

それぞれ目的が異なるため、「網が入っているから強化ガラス」「割れにくそうだから防犯ガラス」というわけではありません。

防犯性を高めるなら防犯ガラスを検討します

窓の防犯性を高めたい場合は、網入りガラスではなく、防犯を目的として作られた合わせガラスを検討します。

防犯ガラスは、2枚のガラスの間に特殊な中間膜を挟んだ構造になっています。

ガラスが割れても中間膜によって破片が保持され、穴を開けたり貫通したりするまでに時間がかかることが特徴です。

防犯性能を重視する場合は、防犯性能試験を通過した「CPマーク」の付いた製品も選択肢になります。

ただし、CPマークの付いた製品でも、あらゆる状況で侵入を完全に防げるという意味ではありません。補助錠・面格子・雨戸・窓シャッターなどを組み合わせて考えることも大切です。

網入りガラスを普通のガラスへ変更できない場合があります

現在取り付けられている網入りガラスが、防火上の理由で使用されている場合は、交換時にも必要な防火性能を満たすガラスを選ぶ必要があります。

「網が気になるから普通の透明ガラスに替えたい」「防犯ガラスへ変更したい」と思っても、窓の場所や建物の仕様によっては、自由に変更できないことがあります。

防犯性を高めたい場合も、現在の窓に必要な防火性能、サッシの溝幅、ガラスの厚みや重量などを確認したうえで、使用できるガラスを選定します。

網入りガラスは熱割れすることがあります

網入りガラスでは、何かをぶつけていないのに、窓の端から突然ヒビが伸びることがあります。

これは、日射や室内外の温度差などによってガラスの一部に温度差が生じる「熱割れ」や、ガラス内部のワイヤーの錆びなどが原因となる場合があります。

  • 窓の端からヒビが伸びている
  • 何もぶつけた覚えがない
  • ワイヤー付近に錆びや変色が見える
  • 以前よりヒビが広がっている

このような場合は、ヒビが小さくても自然に元へ戻ることはありません。ヒビが広がったり、ガラスの一部が脱落したりする前に交換を検討します。

同じ網入りガラスでも種類があります

網入りガラスには、ワイヤーの入り方や表面の見え方によって複数の種類があります。

  • ひし形にワイヤーが入ったガラス
  • 縦横にワイヤーが入ったクロスワイヤー
  • 縦方向に線が入った線入りガラス
  • 表面が透明なタイプ
  • 表面に凹凸がある型板タイプ

見た目が似ていても、ワイヤーの形・ガラスの種類・厚み・施工方法が異なることがあります。

交換するときは、現在取り付けられているガラスを確認し、窓の仕様に合う製品を選ぶ必要があります。

宇部市で網入りガラスの交換をご検討中の方へ

MADOSUKEガラス店では、現在の網入りガラスの種類・寸法・施工方法・サッシの状態を現地で確認したうえで、交換内容と総額をご案内しています。

防犯性を高めたい場合は、現在の窓に必要な防火性能やサッシの構造を確認し、防犯ガラスへの変更が可能かどうかも含めてご案内します。

「網入りガラスだから防犯性が高いと思っていた」「普通のガラスへ変更できるか知りたい」「何もぶつけていないのにヒビが入った」という場合も、お気軽にご相談ください。

参考情報

参考:日本板硝子「菱形ワイヤー」

参考:一般社団法人 板硝子協会「防犯ガラス」

参考:政府広報オンライン「住まいの防犯対策」

ガラス修理のご相談 土日祝も対応|8:00〜20:00
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